Topics

第五回若手研究集会を開催しました

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年1月11日から13日にかけて、第五回目となる若手集会が行われました。今回の若手会は箱根にて開催され、口頭及びポスターでの研究発表に加えて、笠間友博様 (箱根ジオミュージアム学芸担当)の案内の下、箱根火山周辺の巡検を行いました。全国から総勢20名の研究者及び学生の参加がありました。

若手会の口頭発表及びポスターセッションは、富士山も望むことができる雄大な景色のなかに位置する、箱根仙石原のホテル花月園にて開催されました。初日の口頭発表セッションは、特に実験や第一原理計算による超高圧物質の理解に焦点を当て、特別講師としてお招きした佐野亜沙美研究副主幹 (日本原子力研究開発機構)ほか、4名の講演がありました。入浴や夕食を経て、参加者によるポスターセッションが開催され、活発な議論が繰り広げられました。

fC3sgoyM

若手の会2日目午前は、笠間様の案内のもと、まず環境省の箱根ビジターセンターを見学したのち、ロープウェイを利用して大涌谷に向かいました。大涌谷の噴気、周辺の火山地形や露頭を観察し、地球深部からやってくるエネルギーを体感しました。大涌谷ではさらに箱根ジオミュージアムの展示を見学しました。その後、下山しながら幾つか露頭を見学して2日目の巡検は終了となりました。
巡検の後、笠間様から箱根の地質や近年の活動を解説する講演を頂きました。その後の口頭発表セッションでは、高圧実験や高精度分析に関する発表が行われました。初日に引き続き2日目の夜間もポスターセッションが開催されました。

DSC07459

若手会3日目も笠間様にご案内頂き、箱根湯本の街や小田原城などを巡りました。箱根火山由来の地形や基盤岩、そして石材として利用されている箱根の岩石などを観察することが出来ました。巡検の最終目的地は小田原城でした。ここで解散となり、若手会は終了となりました。

箱根の雄大な景色の中、連日熱い議論も交わされ、有意義な3日間となりました。箱根ジオミュージアム笠間友博様には、巡検に関して全面的にご協力頂きました。また、佐野亜沙美様には講演の依頼を快諾して頂きました。感謝を申し上げます。今回も新学術領域事務局から様々な面で多大な支援を頂きました。ありがとうございます。若手会は今回で最終開催となりますが、五度にわたって開催された若手会によって、様々な議論やコラボレーションが生まれつつあります。この若手会での活動を、今後の新しい研究の発展に生かしていきたいと思います。

第五回若手集会幹事:青山慎之介(横浜国立大)・秋澤紀克(東京大)・上木賢太(JAMSTEC)

DSC07600

<参加者の感想>

私は今回初めて若手研究集会に参加しました。参加者の専門分野は多岐にわたり、異なる分野の研究報告を聞いたり、そういう方から自分の研究に関する意見をいただいたりするのは良い経験になりました。また、参加者にはすでに私との面識がある方もちらほらいらっしゃいましたが、数日間という日程を共にすることで普段の学会等で話すよりも踏み込んだ話題について語りあうことができました。同世代の学生、若手の研究者の方々の研究への熱意を肌で感じることができ、非常に良い刺激を受けました。これからも学会や研究会に積極的に参加して行きたいと思います。
長谷川 暉(東京工業大学/D1)

今回、若手の会に初めて参加させていただきました。学部以来三年ぶりのフィールドで心躍りましたが、特に箱根にはあらゆる火山地形が存在していると知り、そのフィールドとしての魅力を強く感じました。オーラルセッションでは、私の研究テーマとも深く関わる含水鉱物や液体の高圧構造解析実験のお話や、近年勉強中の第一原理計算による熱力学・化学的な量の決定など、特に興味深い話を聴くことができました。ポスターセッションでは、普段よりも多くの人が鋭い質問を投げて下さり、それらの批判は今後の研究・プレゼンテーションの為の糧として大いに役立ちました。また、年齢が近い先輩・後輩、若手研究者の方々と初めてお話する機会にも恵まれ、たいへん良い刺激を受けることができました。
大橋 智典(東北大学/M2)

今回の若手会は様々な専門分野の方と各々の研究について議論をしたり、開催地である箱根の巡検をしたり、同世代の学生と交流したりすることができ、大変良い経験になりました。箱根巡検は箱根ジオミュージアムの笠間さんにご紹介いただき、今でも活動している箱根火山に関する貴重なお話を伺えました。口頭・ポスター発表では分野は違いましたが、基本的なことから説明していただき、大変勉強になりました。なにより、同世代の学生と研究や研究状況について話をすることができ、良い刺激を得ることができました。
谷口 陽菜実(九州大学/D2)

「核-マントルの相互作用と共進化」第五回若手研究集会 概要

日時 2020年1月11日午後集合〜13日正午解散(二泊三日)
場所 箱根仙石原 ホテル花月園 (公式HP
概要 箱根近辺の巡検+勉強会
特別講師:佐野亜沙美研究副主幹(日本原子力研究開発機構)
巡検協力:箱根ジオミュージアム
参加費 29,080円 (二泊三日の宿泊費・巡検参加費を含む)
※レジストレーション時に現金でお支払いください
巡検時の注意点 服装はハイキングの服装で、雨具、防寒着や手袋(特に大涌谷は風が強く寒いです)を持ってきてください。
3日目はハンマーも使用可(採集はしません)ですが、無くても構いません。
参加登録 受付は終了しました
お問い合わせ 若手の会ワーキンググループ:cm_wwg-at-core-mantle.jp
世話人 秋澤紀克(東大大海研)、青山慎之介(横浜国立大)、上木賢太(JAMSTEC)

タイムテーブル

PDF

会場