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一般公開講演会を開催いたしました

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2017年9月17日に中止になりました、本領域ならびに新学術領域「スロー地震学」、愛媛大学GRCの共催による一般公開講演会「物理で明かす地球の深部,化学でひも解く地球の歴史,地震で探る日本の地下」を、3月25日(日)に開催しました。

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物理で明かす地球の深部,化学でひも解く地球の歴史,地震で探る日本の地下

日時 3月25日(日) 15時30分-17時35分 (予定)
場所 愛媛大学 南加記念ホール
講演者 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター 教授 土屋卓久
海洋研究開発機構海底資源研究開発センター センター長代理 鈴木勝彦
東京大学地震研究所 所長 小原一成
概要 「地球深部の理解はどこまで進んでいるのか」 土屋卓久
地球はダイナミックに活動を続ける惑星です。しかしながら地球深部は温度や圧力がきわめて高く(中心で約360万気圧、約6000℃)直接観測を行うことは不可能です。地球内部はどのような物質からできていて、それが地球の運動とどう関わっているのか?最近の鉱物物理学の発展やコンピュータの進歩により、地球や惑星深部での物質の挙動を詳しく調べることができるようになってきました。本講演では最近科学誌Natureに発表した成果を中心に地球深部の謎と我々の取り組みについてお話しします。
「化学を使って地球の歴史をひも解いてみよう」 鈴木勝彦
地球は約46億年前に産声をあげたと言われています。ところが地球上には46億年前の物質がそのまま残っている例はありません。年代を決める手がかりとしてよく使われる化石も,地球ができた時代には存在しません,では,どうやって地球の年代を調べるのでしょうか。ここで,化学,特に同位体の出番です。本講演では,私たちの住む地球がどのようにしてできあがり,どのように変化(進化)してきたかについて,化学を使って獲得された最近の成果を交えてお話しします。
「スロー地震の発見とその意義
~四国から世界へ発展した奇妙な「揺れ」の研究~」 小原一成

地震は、地球内部で生じるダイナミックな断層すべり現象です。同じ断層すべりでも、その動きが非常にゆっくりとした、「スロー地震」という現象の存在が、最近分かってきました。その一つが、深部低周波微動と呼ばれる奇妙な「揺れ」で、世界で初めて四国で発見され、その後、環太平洋のプレート沈み込み帯各地でも見つかりました。これらのスロー地震は、巨大地震震源域を囲むように起きており、巨大地震と何らの関係があるのではと、世界中の地震研究者から大きく注目されています。

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○愛媛大学南加記念ホール